酒田市を中心に不動産の賃貸や売買の仲介と、県内約2100戸の物件を管理しています。1994年の創業以来、お客様の立場に立って喜ばれる仕事を志してきました。徐々に事業が拡大し、２人で始めた会社が今は役員と従業員合わせて19人になりました。2020年には「やまがた東洋開発相続サポートセンター」を開設し、高齢化する大家さんの相続や事業継承に関するセミナーを開くなどして大切な資産を守るお手伝いも始めました。

人材こそが会社の財産との思いから、「人財教育」に力を入れています。役員が率先して新たな知識の習得や資格取得にチャレンジし、若い社員に良い影響を与えられるよう努めています。宅地建物取引士の資格は６人の役員全員と、従業員13人中8人が取得しています。合格率が２割を切る難関ですが、みんな粘り強くチャレンジしています。宅建士を取得できたことが自信になり、自己の成長にもつながっているように思います。会社もその成長を応援しようと、宅建士に合格したらお祝い金10万円を支給しています。

不動産業務は物件もお客様も事情はさまざまで、マニュアル通りにはいきません。臨機応変に対応できる人間力が必要です。お客様はただ家が欲しいのではなく、快適で幸せな生活を必要としている。そこに気が付ける人財を育てることが大事だと思い、取り組んでいます。

2017年に新卒の求人をハローワークに出した際に、職員の方が、ユースエールの認定基準を満たしているので取得してはどうですかと教えてくださったことがきっかけでした。顧客満足度を高めるためには従業員満足度を上げないとだめだと思っていたので、社内制度を整えてきた一環としてユースエールの取得を考えました。ですが、必要書類の準備作業は大変でした。

残業時間と有給休暇の申告があるのですが、会社の事業年度が９月から８月で、給与も16日締めのため、事業年度の年単位、１日からの月単位の申請基準に書き換えるのに苦労しました。取得を勧めてくれたハローワーク酒田の職員の方が書類の書き方から、内容に間違いがないかのチェックまで一緒にやってくれました。その丁寧な対応には感謝しかありません。その後、別のハローワークに異動されて認定式に立ち会っていただけなかったのが残念でしたが、不動産会社で全国初の認定を受けられたのは、その方のおかげだと思っています。

いくつかの不動産業界紙が取材に来られました。この業界は働き方がハードで離職率が高いイメージがありますが、「働く環境をちゃんと整えられるよ」と認定で示せたことは良かったと思っています。また、認定後に男子大学生から電話がありました。地元に戻って就職したいと親に相談したら、東洋開発は良い会社だと勧められたのですが、社員を募集していますか、という問い合わせです。結局、その学生は地元に戻らずに就職したのですが、仲介したお客様でもない方から、そんな電話をいただいて嬉しかったです。企業イメージが上がったように感じます。

「定時帰宅・夜残業禁止」「子育て・介護世帯は時短勤務OK」「年間休日120日実現」「社員に月１回カイロプラティック施術」などを掲げて働きやすい社内制度をつくってきました。ユースエールやプラチナくるみんの認定も受けて、会社の信頼度は上がりましたが、大切なのは制度を作ることより風土を作ることだと思うのです。従業員13人のうち10人が女性ですが、出産を機に辞めた人はいません。子育てをしながら不安なく働けて、２人目も安心して産める。そうやって働く先輩の姿が良いモデルとなって引き継がれています。培ってきたその社内風土が魅力だと思っています。

人には４つの幸せがあると思います。愛されること、褒められること、役に立つこと、必要とされることです。愛されること以外は働くことによって得られます。人生を豊かに過ごすために、自分が社会に必要な人間であると実感できる企業を選んでください。当社は、社員が３つの幸せを実感できる会社を目指しています。

入社試験前の会社見学の時に、「なんだろう、この明るい感じは」と思ったことを覚えています。黙々と仕事をするイメージがあったのですが、お客様からは見えないスタッフのみのエリアでも和気あいあいと話していて、風通しの良さも感じて、こんな環境で働きたいなと思って決めました。

働きやすさも加わって、さらに良い方に振れました。趣味で吹奏楽やバンド活動をやっているのですが、残業が少ないので平日午後７時からの練習に間に合い、有給休暇を使って土日の演奏会も参加できました。仕事との両立は難しいだろうと半ばあきらめていたので、ここで働けて良かったです。

賃貸管理部で契約書類の最終チェックや大家さんへの報告書作成、社内ホームページの更新作業などをしていました。今年４月に復職を予定していますが、不安はあまりないです。小さいお子さんを育てながら働いている先輩の姿を見ているので、大変なことがあっても、多分大丈夫だろうと。

不動産業務でまだ経験していない売買の仕事を覚えて、賃貸と売買両面でしっかりとお客様に提案できる人財になりたいと思います。宅地建物取引士の資格も５回目の受験で取得できました。終業後に社長やマネージャーから勉強を教わるなど、皆さんに支えていただいて取れた資格を業務に生かしていきたいと思います。

不動産業は地元を広く知ることのできる仕事です。お客様だけでなく、取引先の建築関係や銀行、テナントの飲食店など、いろんな方との関わりから改めて地元のことがわかり、地元のために貢献できる職業だと思います。興味のある方はぜひ職場見学にいらしてください。